薬剤科

薬剤科紹介
薬剤科方針:薬剤適正使用の推進と薬剤による過誤防止の推進
専門・認定薬剤師、日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師2名、
日本静脈経腸栄養学会栄養サポートチーム専門療法士2名、スポーツファーマシスト1名
各業務について
●調剤業務
平成7年4月の院外処方箋発行により、内服調剤業務はほぼ院内処方です。配薬カートへの患者個人セットを行い、調剤時に与薬チェックシートも印刷して病棟に渡しています。調剤・鑑査から投薬・服用チェックまで、一連の流れを確立しています。持参薬に関しては、入院患者すべてに対し薬剤師が鑑別を行い相互作用、重複投与等の確認を行っています。●無菌調製業務
無菌調製室のクリーンベンチではTPN製剤の調製が中心です。

●薬剤管理指導業務
当院は薬剤管理指導を行わなくていい患者はいないと考えていますので、約98%の患者に対し服薬指導を行っています。指導は少人数のチーム制を組んでいまして、毎日各フロアに最低一人薬剤師が担当することになっています。そうすることで、他セクションのスタッフとも密に連携がとれ、指導に行き忘れることもなく、入院当日に患者と会うこともできます。何より患者との信頼関係も築けると考えています。当院は急性期から慢性期までフロアによって診療状況が違うため、一定期間で病棟担当の薬剤師を回しています。新人薬剤師も入職後半年経つと病棟に上がり、一年後ローテーションに入ります。少人数チーム制は他の薬剤師の指導の仕方も見ることができますので、新人とっては指導すべきポイントを押さえられると考えています。●化学療法業務(化学療法レジメンはこちら)
当院の化学療法は登録プロトコル制を導入しています。外来化学療法室には安全キャビネットを設置し、薬剤師が混注業務を行う環境を整えています。5台あるリクライニングシートで投与しますが、経過観察シートをプロトコル毎に作成しており、副作用のチェックに使用しています。また投与スケジュールや副作用発現時期などが書かれた手作りの患者指導用リーフレットも用いて指導に当たっています。

●医薬品情報業務
PMDAより情報を毎日取得し最新の添付文書に更新することで、確実な情報提供に努めています。DIニュースや薬剤適正使用委員会ではDSUや医薬品・医療機器等安全性情報など始め問い合わせ内容や新薬についての情報を提示しています。また、問い合わせについてはデータベース化しており過去の問い合わせをキーワード検索することができます。問い合わせを受けた薬剤師の経験年数に限らずスムーズな対応が期待できます。●医薬品管理業務
発注、毎月の棚卸、期限管理をすべての薬剤師が行っており、必要以上の在庫を置かないよう取り組んでいます。麻薬はもちろん、すべての向精神薬、毒薬に関しても始業前、始業後の残数を確認しています。病棟に関しては、病棟担当薬剤師が毎日、救急カートや定数配置薬の使用状況を確認し補充しています。●TDM業務
当院では、抗MRSA薬、抗てんかん薬、ジギタリス製剤、テオフィリン製剤を主なTDM対象薬物として、毎月対象薬物を投与中の患者様をピックアップし医師に提示しています。血中濃度測定の指示が出れば、結果が検査科より送られてくるので担当薬剤師が解析し、解析報告書にて医師にフィードバックしています。●教育
当院ではプリセプター制を取り入れており、新人は1年間教育担当の元指導を受けます。入職後は予め作成してある新人スケジュール通り指導し、半年間で計3回の鑑査試験を行います。早ければ入職6か月でプリセプターについて服薬指導を開始します。2年目以降はクリニカルラダーを用いて指導しています。●NST活動
現在、薬剤師として日本静脈経腸栄養学会栄養サポートチーム専門療法士を2名取得しており、今後も増やしていく予定です。薬剤師としての主な役割は、栄養関連製剤投与時の副作用チェック、高カロリー輸液のビタミン投与チェック・微量元素チェック、投与カロリーチェック(カロリーバランスを考慮した処方提言)、ADL低下をもたらす薬剤のチェック、各種検査値チェックおよびこれにもとづく栄養評価、TPNの無菌調製などです。